丹波篠山黒大豆は、長い時間をかけて、この土地で育てられてきた作物です。

毎年同じように見えても、天候も畑の状態も、決して同じにはなりません。
それでも、この場所で黒大豆づくりが続いてきたのは、環境と向き合いながら、育て方を積み重ねてきたからだと考えています。

このページでは、丹波篠山黒大豆がどのような作物なのか、そして、荒木農園がどんな前提で向き合っているのかをお伝えします。

丹波篠山の気候と風土が育てる

黒大豆と向き合う、丹波篠山という環境

丹波篠山は、山に囲まれた盆地にあります。
昼と夜の寒暖差が大きく、季節の変わり目には霧が立ちやすい土地です。

夏はしっかり暑く、秋に向かって気温が下がっていく。
この変化が、黒大豆の実入りや味わいに影響していると感じています。

土壌は一様ではなく、同じ地域の中でも畑ごとに性質が違います。水はけの具合、乾きやすさ、作業後の土の戻り方。どれも実際に触れてみないと分からないことばかりです。

だから荒木農園では、「この地域だからこうする」と決めつけず、その年その畑の状態を見ながら育て方を考えています。

丹波篠山の環境は、黒大豆にとって条件の一つであると同時に、毎年向き合い直す相手でもあります。

黒枝豆と黒豆、同じ豆の「途中」と「完成」

黒枝豆
完熟前、10月の短い期間だけ収穫され旬の一瞬を味わう豆。

黒豆(乾燥豆)
完熟させ、正月用などに使われ時間をかけて味わう豆。

黒枝豆と黒豆の違い

丹波篠山黒大豆には、二つの姿があります。

どちらも同じ畑、同じ株から生まれますが、収穫の時期と役割が違います。

丹波篠山黒大豆は、この二つをあわせ持つ作物です。

なぜ、丹波篠山でなければならないのか

山に囲まれた盆地ならではの気候

夏はしっかりと暑く、秋に向かって気温が下がっていく。
このはっきりした変化の中で、黒大豆は時間をかけて実を太らせていきます。

畑ごとの違いを前提にしてきた土地

同じ地域の中でも、水はけや乾きやすさ、土の戻り方は揃いません。だからこそ、この土地では畑を一つの型にはめるのではなく、状態を見ながら育て方を考えることが続けられてきました。

黒大豆づくりが長く続いてきた

それは、同じやり方を守り続けてきた、ということではありません。天候や環境の変化に合わせて、少しずつ手を入れ、考え直してきた。その積み重ねが、丹波篠山黒大豆の今につながっていると感じています。

丹波篠山でなければならない理由

環境や歴史そのものよりも、それらとどう向き合い続けてきたかにある。そう考えています。

荒木農園が向き合っている黒大豆

荒木農園では、黒大豆づくりに「これが正解」という形を決めていません。

天候も、畑の状態も、毎年同じにはならないからです。前年うまくいったことが、今年もうまくいくとは限らない。そう感じる場面を、何度も経験してきました。

だからこそ、過去のやり方をそのまま続けるのではなく、畑に立って、状態を見て、「今、どうするか」を考えることを大切にしています。

被害が出た年もあれば、思うように進まなかった年もあります。
それでも、その都度立ち止まり、考え直しながら、次につなげてきました。

荒木農園が向き合っているのは、黒大豆そのものだけではありません。その年の畑、その時の環境、そして、判断を重ねていく過程です。

黒大豆づくりの一年では、その過程を、結果でまとめるのではなく、順を追って記録しています。