2026年の黒大豆づくりは、これまでの経験を抱えながら、今年の畑と向き合うところから始まりました。

過去には、シカによる被害や、想像以上の高温が続いた年もありました。
畑で起きた出来事は、どれも一度きりで、同じ形では繰り返されません。

だからこそ、それらを答えとして持ち込むのではなく、判断の材料として胸に留めています。
「去年はこうだった」ではなく、「今、この畑はどうか」を基準に考えるためです。

天候や土の状態、苗の様子。
どれも先の結果を約束してくれるものではありません。
それでも、畑に立って感じる小さな違和感や変化は、その都度、立ち止まって受け取るようにしています。

この記録は、うまくいった理由を語るためのものではなく、被害や迷いも含めて、畑と向き合い続けた過程をそのまま残していくためのものです。

冬|畑の準備と栽培計画(1月〜2月)

2026年度 作付け一覧(種子数)

耕作地黒枝豆黒大豆合計
借畑 西ノ奥ノ坪 409-1(ソーラー横)1,4561,456
借畑 西ノ奥ノ坪 429(雑木林横)1,7221,722
借畑 西ノ奥ノ坪 501-1(池下右)322322
借畑 天神ノ坪 125-1(国道北向き左)546546
借畑 天神ノ坪 126-1(国道北向き左)826826
借畑 天神ノ坪 126-2(国道北向き右)252252
西ノ奥ノ坪 405(家前)1,2601,260
西ノ奥ノ坪 407(家前下)448448
西ノ奥ノ坪 432-1(燈篭前)1,5961,596
西ノ奥ノ坪 504(長渕池下)840840
借畑 柳ノ馬場ノ坪1622,8002,800
総計8,7503,31812,068

作付けの内訳

黒枝豆:8,750株 黒大豆:3,318株 合計:12,068株

2026年度の作付けは、黒枝豆を中心に行いますが、
収穫時期を過ぎて残ったものは、すべて黒大豆として完熟させる予定です。

黒枝豆と黒大豆は、栽培途中までは同じ黒大豆の苗から育ち、収穫のタイミングによって用途が分かれます。

そのため、天候や生育状況に応じて、黒枝豆から黒大豆へ切り替える柔軟な栽培を行います。

栽培方針

2026年度は、「畑の声を聞きながら進める一年」をテーマにしています。

  • 直播ではなく、セルトレイでの苗づくり
  • 畑ごとの水はけ・地力に応じた管理
  • 無理な作業はせず、状態を見極めながらの判断

効率だけを追うのではなく、
一年先の畑につながる栽培を大切にします。

年間の流れ(予定)

1〜4月:作付け計画・土づくり

5〜6月:畝たて・播種・育苗

6〜7月:定植・土寄せ

8〜9月:防除・生育管理

10月:黒枝豆の収穫

11〜12月:黒大豆収穫・調製

1月|畑の準備

畝崩し

2026年の栽培に向けて、1月は畑の準備として畝崩し作業を行いました。

前年に使用した畝を一度崩し、土をならすことで、土壌の状態を整えます。
この作業は、春以降の栽培をスムーズに進めるための大切な下準備です。

畝崩しは、トラクターで畝を乗り上げながら行う作業のため、場所によっては車体が大きく傾くことがあります。
特に畝の高さや地面の硬さによっては、転倒する可能性もある作業です。

荒木農園では、無理に作業を進めず、畑の状態を確認しながら、慎重に作業を行っています。

作業前
トラクター登場
作業後

切り株拾い

切り株

畝崩し作業のあと、昨年の作物の切り株を拾う作業を行いました。

切り株は、そのままにしておいても栽培自体に大きな支障が出るわけではありません。
ただ、思った以上に分解されず、長年残ってしまうこともあります。

荒木農園では、次の作業をスムーズに進めるため、また畑をできるだけフラットな状態に保つため、時間を見つけて切り株を拾うようにしています。

春|土づくり(3月〜5月)

3月

土づくりの重要性

黒大豆づくりでは、苗づくりや定植などの作業に目が向きがちですが、作物の出来を左右するのは土づくりだと感じています。

特に大切なのは、根がしっかり張れる土の状態をつくることです。

そのためには

・土を柔らかくする
・水はけを良くする
・土の中に酸素を取り込む
・土の微生物の働きを活発にする

といった土の環境を整えることが重要になります。

黒大豆は根に根粒菌という微生物を共生させ、空気中の窒素を取り込んで成長する作物です。そのため、根がよく伸び、微生物が活発に働く土の環境をつくることが大切だと考えています。

荒木農園では、その準備として春のこの時期に土づくりの作業を行っています。

「そのため土づくりは、黒大豆栽培の基本になる作業だと考えています。」

アズミン
散布中

アズミン散布

土づくりの一環として、畑全体にアズミンを散布しました。

黒大豆は根を深く張る作物で、根がしっかり伸びる土の状態をつくることが重要になります。そのため黒大豆栽培では、土の中の空気や水の流れを良くし、微生物が働きやすい環境を整えることが大切だと考えています。

黒大豆づくりでは本来、牛糞堆肥を10aあたり約2t入れて土づくりを行うことが一般的です。

荒木農園では、堆肥の代わりとして土壌改良資材であるアズミンを使用しています。

アズミンは肥料ではなく、土壌環境を整えるための資材で、ミネラルや腐植酸を含み、土壌微生物の働きを助ける役割があります。

また、荒木農園では黒大豆をほぼ同じ畑で栽培しているため、土壌環境を整えることで、連作による土の負担を和らげることも目的の一つとしています。

散布量は**10aあたり40kg(20kg袋2袋)**を目安にしています。

この作業は、気温が上がり始め土壌微生物がさらに活発になる3月頃までに行うようにしています。
畑全体へ散布したあと、行う耕うん作業で土の中にすき込みます。

耕うん中
耕うん終了

アズミン散布のあと、トラクターで耕うん作業を行いました。

荒木農園では1月に畝崩しを行っているため、今回はそれに続く 2回目の耕うん作業になります。

耕うんを行うことで、散布したアズミンを土の中にすき込みながら、固くなった土をほぐし、土の中に空気を取り込むことができます。

こうして土の中の環境が整うことで、土壌微生物が働きやすくなり、黒大豆の根が伸びやすい状態につながります。

作業後の畑は土がきれいに混ざり、とても整った状態になりました。
こうして畑がきれいになると、やはり気持ちのいいものです。

トラクター設定

今回の耕うん作業では、以下の設定で作業を行いました。

・トラクター:主変速 低速 副変速 2
・ロータリー回転:2,000rpm
・PTO:2
・耕うん深さ:約12cm前後目標

4月

獣害対策

4月最初の作業として行ったのは、獣害対策。
今年も黒大豆づくりが始まる前に、畑周辺へ赤外線センサーアラームを設置しました。

鹿やイノシシなどの獣害は、昨年までの荒木農園にとって深刻な問題でした。
特に鹿による被害は大きく、芽が出たばかりの黒大豆を食べられたり、畑へ侵入された跡が残っていたこともあります。

時間をかけて管理してきた畑が、一晩で荒らされてしまう。
そんな悔しい経験を何度もしてきました。

だからこそ、荒木農園では黒大豆づくりと同時に、「畑を守ること」も大切な仕事のひとつになっています。

今回設置したのは、赤外線で動きを感知し、光と音で威嚇するタイプのセンサーアラーム。
人が近づいても反応するため、設置位置や向きも確認しながら調整していきました。

効果がどこまで続くかは、正直やってみないと分からない部分もあります。
それでも、「まずは畑を守る準備から始まる」というのが、春の農作業の現実です。

黒大豆づくりは、種を播く前からもう始まっています。 🌱

5月

黒大豆の定植に向けて土づくりの仕上げとなる元肥散布を行いました。

今年は、土壌改良と生育初期の根張りを意識し、主にパワーリンセルカを散布しました。

パワーリンは、リン酸を中心とした資材で、黒大豆の初期生育に大切な根の発達を助ける目的で使用しています。定植後、苗がスムーズに活着し、しっかりと根を張ることで、その後の生育や莢つきにもつながっていきます。

また、セルカは土壌の酸度調整やカルシウム補給を目的として散布しました。黒大豆は根粒菌の働きも重要になるため、土壌環境を整えておくことが欠かせません。酸性に傾きすぎた土を整えることで、根の働きや養分吸収を助けます。

元肥は、ただ肥料を入れる作業ではなく、黒大豆が育つための“土台づくり”です。

6月の定植に向けて、土の状態を見ながら耕うん・畝立てへと作業を進めていきます。

夏|黒大豆づくりの始まり・生育管理(6月〜9月)

収穫体験畑の畝たて

畝たて

6月5日から6月13日にかけて、黒大豆の定植に向けた畝たて作業を行いました。

今年の荒木農園では、約8.5反(85a)の畑に約10,000株の丹波黒大豆を植える予定です。

畝たては1日で終わる作業ではありません。天候や土の乾き具合を確認しながら作業を進めたため、全ての圃場を仕上げるまでに約1週間を要しました。

定植時期が近づく一方で、梅雨入りも目前。限られた晴れ間を活用しながら、黒大豆栽培の土台となる畝づくりを進めました。

一見すると土を盛り上げるだけの作業に見えますが、畝の出来栄えはその後の生育を大きく左右する重要な工程です。

畝端がふさがった状態
スコップと鍬で手直し
手直し後

なぜ黒大豆栽培に畝が必要なのか

黒大豆は湿気に弱い作物です。
特に定植時期となる6月は梅雨と重なるため、畑に水が溜まった状態が続くと根の生育に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため荒木農園では、畝を高くすることで余分な水分を素早く排水し、根の周囲に空気を確保できる環境づくりを心掛けています。

畝たての主な目的

  • 大雨による滞水を防ぐ
  • 根腐れや生育不良を予防する
  • 土壌中の通気性を確保する
  • 根張りを良くする
  • 定植後の管理作業をしやすくする

特に定植直後の苗は環境変化の影響を受けやすいため、余分な水を速やかに排水できる畝づくりが重要になります。

荒木農園の畝づくり

荒木農園では、管理機に培土機を取り付けて畝たてを行っています。

  • 畝幅:約150cm・・・管理機による土寄せ作業を効率よく行うために設定しています。
    土寄せ後は畝間が広くなり通気性もよくなります。
  • 畝高:30cm以上・・・排水性を高め、梅雨時期や大雨の際でも余分な水分が畝に溜まりにくい環境を目指しています。

畝は単に苗を植える場所ではなく、収穫まで黒大豆を支える土台となる重要な役割を担っています。

受けやすいため、余分な水を速やかに排水できる畝づくりが重要になります。

畝たてで重要なのは土の状態

畝たては晴れていれば作業できるわけではありません。重要なのは、畑の土が適度に乾いていることです。
雨が降った直後や土壌水分が多い状態で作業すると、土が練られて固くなり、排水性や通気性の低下につながります。
そのため荒木農園では、天気だけでなく畑の状態を確認しながら作業を進めています。

畝たてで確認するポイント

  • 土が適度に乾いているか
  • 土が機械に付着しないか
  • 畝の形を維持できる状態か
  • 排水性を確保できるか

6月は梅雨時期と重なるため、晴れの日が続くとは限りません。
晴れていても畑が乾いていなければ作業はできず、逆に乾燥しすぎると畝の形が崩れやすくなります。
限られた作業適期を見極めながら、約8.5反の圃場で畝たてを進めました。

1粒の種から約10,000株の栽培が始まる

6月7日から9日にかけて、丹波黒大豆の播種(種まき)を行いました。

荒木農園では、定植前にセルトレイを使った育苗を行っています。

今年は128穴のセルトレイ96枚に播種し、約10,000株の苗づくりを進めました。

一粒の種は小さく見えますが、秋には黒枝豆、冬には黒豆として収穫されます。

黒大豆栽培の一年は、この播種作業から本格的に始まります。

陰に保管

なぜ育苗を行うのか

荒木農園では、畑に直接種をまくのではなく、セルトレイで苗を育ててから定植を行っています。

育苗を行うことで、発芽や初期生育を安定させることができます。

育苗を行う主な理由

  • 発芽率を高める
  • 生育の揃った苗を定植できる
  • 欠株を減らせる
  • 鳥や害虫による被害を受けにくい

黒大豆栽培では、定植後の生育を揃えることが収量や品質にも影響します。

そのため、丈夫な苗を育てることが重要な作業のひとつになります。

セルトレイ128穴

播種作業の概要

今年の播種は、128穴のセルトレイ96枚を使用して行いました。

一度に終わる作業ではないため、3日間に分けて播種を実施。約10,000粒の種を一粒ずつ手作業でまいていきます。

2026年の播種作業

  • セルトレイ:128穴
  • 使用枚数:96枚
  • 播種日数:3日間
  • 栽培予定株数:約10,000株

播種作業は単純な繰り返しですが、種の向きや植える深さを確認しながら進めるため、想像以上に時間がかかります。

家族や近所の方にも手伝っていただき、おしゃべりを交えながら作業を進めました。

気が遠くなるような数ですが、秋の収穫を思い浮かべながら、一粒一粒丁寧に播種しています。

へその向き

種の向きが重要な理由

黒大豆の種には「へそ」と呼ばれる白い部分があります。

荒木農園では、このへそを下向きにして播種しています。

へそを下向きにする理由

  • 根が真下へ伸びやすくなる
  • 発芽時の負担を減らせる
  • 生育のばらつきを抑えられる
  • 健全な苗づくりにつながる

種には発芽する力があるため、向きが違っても芽は出ます。

しかし、へそを下向きにしておくことで、根と芽が自然な方向へ伸びやすくなり、よりスムーズな発芽が期待できます。

約10,000粒を播種する中で、一粒ずつ向きを確認するのは根気のいる作業ですが、丈夫な苗を育てるための大切なひと手間です。

覆土
たっぷり水を与える

発芽に向けた管理

播種後は覆土を行い、たっぷりと潅水します。

その後、セルトレイは発芽するまで直射日光を避けた場所で管理しています。

発芽前に強い日差しを受けると培土が乾燥しやすくなるため、適度な水分を保てる環境づくりが重要です。

発芽までの管理ポイント

  • 種が隠れる程度に覆土する
  • 十分に潅水する
  • 発芽までは日陰で管理する
  • 培土を乾燥させない
  • 毎日状態を確認する

丹波黒大豆は、気温にもよりますが播種から3〜4日ほどで発芽が始まります。

約10,000粒の種が無事に芽を出してくれるかは、この時期の管理にかかっています。

種まきが終わると一安心ですが、発芽するまでは毎日気が抜けません。無事に双葉が顔を出してくれることを願いながら見守っています。守る毎日の始まりでもあります。

定植時期の判断基準

本葉が開きかけた9日目
本葉が開いた14日目

黒大豆の定植時期は、その後の生育を左右する重要な工程のひとつです。苗の状態だけでなく、天候や圃場条件、作業効率も考慮しながら、総合的に判断する必要があります。

荒木農園では、播種から10日前後、本葉が開きかけてから本葉がしっかり開く頃を定植の目安としています。苗が小さすぎると活着に時間がかかり、反対に育ちすぎると徒長や根詰まりを起こしやすくなるため、適期を逃さないことが重要です。

特に、半自動定植機「なかよし君」を使用する場合、苗の大きさは作業性に大きく影響します。徒長した苗は、本葉が植付け筒の内部に引っ掛かり、スムーズに落ちてこないことがあります。その結果、作業効率が低下する原因となります。

また、これまでの経験では、徒長した苗は定植後の活着が悪く、枯れやすい傾向があると感じています。

その理由のひとつとして、苗が大きく育つほど葉や茎から失われる水分量が増え、より多くの水分を必要とするためではないかと考えています。定植直後は、まだ根が十分に土へ張っておらず、水分を吸収する力も限られています。そのため、地上部の生育に根の活着が追いつかず、枯れてしまう場合があるのではないかと感じています。

徒長した苗を定植する際には、通常よりも十分な潅水を行い、根が活着するまで乾燥させないよう注意しています。

理想的な定植とは、単に大きな苗を植えることではなく、作業性と初期生育、そして水分バランスが取れた状態で圃場へ送り出すことだと考えています。

荒木農園が考える理想の定植条件

乾いた畑

荒木農園では、次の3つの条件が揃うタイミングを理想の定植日と考えています。

苗は播種から10日前後

  • 本葉が開きかけから開いた頃が植えどき
  • 徒長や根詰まりを防げる
  • 定植機「なかよし君」の作業性が良い

畑は十分に乾いていること

  • 定植機がスムーズに作業できる
  • 植えた後、苗の根元に土がふんわり寄ってくれる
  • 根が張りやすく、活着しやすい環境をつくれる

定植後は雨予報であること

  • 活着に必要な水分を自然に確保できる
  • 潅水作業の負担を軽減できる
  • 徒長気味の苗でも乾燥リスクを抑えられる

もちろん、毎年すべての条件が揃うわけではありません。

そのため、苗の状態、圃場条件、天気予報を総合的に判断し、その年の最善と思えるタイミングで定植を行っています。

定植前のひと手間|畝をほぐして植えやすくする

小型耕運機
作業動画

定植前には、小型耕運機を使って畝の上を軽く耕うんしています。

目的

  • 数週間で固くなった畝の表面をほぐす
  • 発芽した雑草を抑える
  • 定植機が作業しやすい畝に整える
  • 苗の根元へ土が寄りやすい状態をつくる
  • 畝の中央に目印を付け、まっすぐ植え付けられるようにする

畝立てから定植までの間に雨が降ると、畝の表面は徐々に固くなり、雑草も発芽し始めます。そのため、定植直前に小型耕運機で畝の表面だけを浅く耕し、土をほぐしながら雑草を抑えています。

また、小型耕運機の抵抗棒を畝の中央に通すことで、畝の真ん中に一直線の跡が残ります。この跡が定植機「なかよし君」で植え付ける際の目安となり、苗を畝の中央へきれいに、まっすぐ植え付けることができます。

このような定植前のひと手間が、作業効率の向上だけでなく、均一な植え付けにもつながっています。

半自動定植機「なかよし君」を活用

なかよし君での植付け
一人作業
定植

半自動定植機「なかよし君」を使用し、約8.5反・約10,000株の黒大豆を4日間かけて定植しました。

なかよし君を使用するメリット

  • 一定の株間で均一に植え付けられる
  • 広い圃場でも効率よく作業を進められる
  • 苗を立てた状態で植え付けやすい
  • 手作業に比べ、作業負担を大きく軽減できる
  • 一人でも定植作業を進められる

通常は、苗を補給する人と定植機を操作する人の2人で作業すると効率よく進められます。しかし、苗をあらかじめ多めに積んでおけば、一人でも作業を進めることができるのが「なかよし君」の大きな魅力です。

一方で、機械の性能を十分に発揮するためには、苗や畝の状態を整えておくことが重要です。

作業性を左右するポイント

  • 徒長苗をできるだけ作らない
  • 畝の表面をほぐしておく
  • 畝の中央へまっすぐ植え付ける
  • 定植機の植付け筒先の内側に土が付き始めたら、こまめに取り除く

定植作業を続けていると、植付け筒の先端に少しずつ土が付着してきます。土が付いたまま作業を続けると、苗が筒の中で引っ掛かりやすくなり、スムーズに落ちなくなることがあります。

そのため、作業中は植付け筒先の内側の状態をこまめに確認し、土が付いてきたら取り除くようにしています。このひと手間を加えることで、植え付けの精度を維持し、作業をスムーズに進めることができます。

子葉が黄色くなったら追肥・土寄せのタイミング

子葉が黄色くなり落ち始めた頃が、追肥・土寄せを始める目安

荒木農園では、定植10日後くらいには子葉(最初に出る丸い葉)が黄色くなり、落ち始めた頃を追肥と土寄せを行う目安にしています。

この頃になると、黒大豆は根がしっかり張り始め、茎や葉も大きく生長していきます。これから迎える開花や結莢に向けて、さらに丈夫な株へ育てるための大切な時期です。

2026年は雨が続いたため、7月9日から作業を開始しました。 生育状況だけでなく、土の状態や天候も見極めながら進めています。

黒豆スペシャルで生長をサポート

3本指で握り蒔いていく

荒木農園では、丹波篠山黒豆栽培こよみに記載されている黒大豆専用肥料「黒豆スペシャル」を使用しています。

黒豆スペシャルは、花や莢の生長を支えるリン酸と、株全体を丈夫に育てるカリを多く含んだ肥料です。そのため、これから開花を迎えるこの時期に追肥を行い、黒大豆が元気に育つための養分を補っています。

追肥は株元を避け、株と株の間へ手で散布します。私の場合は3本指で軽く握った量を目安に、一株ずつまいていきます。手の大きさによって量は変わりますが、最終的に1反あたり約40kgになるよう調整しています。

土寄せで丈夫な株づくり

管理機で土寄せ
株元へ寄せる

追肥を終えたあとは、管理機を使って土寄せを行います。

荒木農園では、土寄せ専用ロータリーと培土器を取り付けて作業を進めています。このロータリーを使用するため、畝立ての段階から畝間を145cmで仕上げています。

土寄せは、追肥した肥料を土になじませるだけでなく、株元へ土を寄せることで新しい根が伸びやすい環境をつくり、株をしっかり支える役割があります。さらに、これから大きく生長する黒大豆が倒れにくくなる効果も期待できます。

秋|黒枝豆の収穫(10月)

※ 現在は準備段階のため、作業が進み次第、記録を追記していきます。

冬|黒豆に向けた作業(11月〜12月)

※ 現在は準備段階のため、作業が進み次第、記録を追記していきます。